『鈖継ぎ(金継ぎ)』教室のご案内(7月・8月)


暮らしとともにある器はそれぞれの人生そのものです。割れたり欠けたりしてしまった器をもとに戻し、更にそれぞれの個性がひかる器に再生する金継ぎを、海外で漆の名品に数多く出会い長く修復に携わってこられた更谷富造さんと友人で蒔絵師の竹田省さん、日展会友の藤井收さんがタッグを組んで日本で生まれた伝統の金継ぎ、そして「JAPAN」と呼ばれ海外から高い評価を得ている漆芸を基礎からご指導いたします。

もともとは「鈖継ぎ」と言われ蒔絵の技術で修復しましたが、20年ほど前から金継ぎと呼ばれるようになり、簡便な手法が普及しました。この簡便な金継ぎではなく、日本独特の蒔絵の技術をいかした伝統の金継ぎを行います。

更にご希望の方には漆芸の素地から下地、塗り、加飾までを学び、漆芸作品に挑戦していただきます。

四季折々に変化する東山の麓、哲学の道近くの町家で、「ほんまもん」を求める京都ならではの金継ぎや漆芸を、ゆっくりと流れる時間とともに愉しんでいただきたい、と考えております。

 

◇鈖継ぎ(金継ぎ)を学ぶ

〇日程
 7月18日(木)21日(日)25日(木)28日(日)
 8月9日(金)22日(木)23日(金)24日(土)25日(日)26日(月)29日(木)
 午前の部(10時~13時)  午後の部(14時~17時)
 初回の方には金継ぎだけでなく漆の特性や歴史を含めて漆全般についてレクチャーをいたします。

〇会場
 若王子倶楽部左右 漆工房(左京区若王子町5-8)

〇受講料
 1回 5,500円(消費税込み)
 11枚綴り55,000円(消費税込み)のチケットを販売します。
 ※金粉など材料費は別途のお支払いとします。

〇申込先
 若王子倶楽部左右
 tel :080-5811-4123
 e-mail:info@sayuu.jp 

〇備考
・道具(筆・砥の粉・駿河炭・沪し紙・ヘラなど)があればご持参ください。
 なければこちらで用意します。
・漆は衣服に着くと落ちませんので、汚れてもよい服装でお越しください。
 もしくはエプロンをご用意ください。
・個人指導になりますので、都合の良い時に参加していただきます。

※金継ぎに加えて絵付けや箸づくりのコースを秋から開催予定です。

 

◇工房では「100年後の骨董品を育てる」をコンセプトに、皆様から破損器をお預かりし、再び使えるように修復することを目指しています。料理店の方も気兼ねなくお問い合わせください。

 

(略歴)

更谷富造さん

1949年京都市生まれ。67年京都市立日吉ヶ丘高校漆芸科卒業、75年オーストリア・ウィーンに移住、博物館の収蔵品、シュバルツェンベルグ公爵らの漆芸品の修復。85年ロンドンに移住、ササビース社、クリスティーズ社などの漆芸品の修復。89年 アメリカ・シカゴに移住、92年帰国。北海道・美瑛町を経て2009年石川県加賀市に漆工房開設、20年にはウィーンなどの活動拠点をすべて加賀に集約、漆塾・工房・漆文化の発信地として「凄(アメイジング)ギャラリーをオープン。著書に「漆芸-日本が捨てた宝物」

 

竹田 省さん

1946年石川県生まれ。65年日展作家で蒔絵師の上原清氏に入門、74年独立。創作・グループ活動の他、京都市産業技術研究所講師などを務める。

 

藤井 收さん

1948年京都府生まれ、京都市立日吉ヶ丘高等学校漆芸科卒業。鈴木雅也氏に師事。1972年「日展」に初入選、以後入選29回、京都新聞賞受賞1回。2005年日墺文化親善名誉作家認定、15年滋賀県文化賞文化奨励賞受賞。日展会友、滋賀県工芸美術協会会長、京都美術工芸大学特任教授などを務める。

若王子倶楽部 左右KOGEI GALLERY & SALON IN KYOTO
営業時間 11:00~17:00営業日 月・・金・土・日曜日
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