京都に日本初の路面電車が誕生したのは、1895年(明治28)のことでした。
「電車がきまっせぇ、あぶのぅおっせぇ」
街角や橋上で、昼は旗、夜は提灯を持って走る告知人がいたそうです。
京都市内を縦横に走っていた電車は、バスや自動車の増加にともない、
83年間の歴史に終止符が打たれ。。。
路面に使用されていた敷石は、御影石。
市電が全廃された後、寺社の参道や二年坂、産寧坂、高台寺近くの
石塀小路などにも再利用されました。
そして、哲学の道の敷石も。
今では世界各国の方々も、この石の上を行き交う。
そう思うと、石が見つめてきた124年という時の重みを、
一歩、一歩に感じます。