【入賞】
太田 勲 氏 漆ガラス皿「童女」 H19.5 x H3
― 制作にあたって ―
幼い子供は無邪気で喜々として遊び回ります。
我が家の娘は庭に作った池で水遊びをしたり、蓮の花の匂いを
嗅ぐのが大好き。
こんな情景を題材に童女が池で遊ぶ姿を作品にしました。
この器を通して子供のように無邪気に喫茶を楽しんでいただけたらと
思います。
<中山福太朗氏(茶人)のコメント>
様々な漆の技法とガラスという素材がうまく噛み合っており、
技法が作品という成果のためのものであるという、幸せな関係を
みました。器として魅力を感じます。
ガラス色の選択と、白檀塗のぼんやりした光沢、キラリと光る
青貝の相性がよく、意匠の蓮を持って遊ぶ童子、舞う花弁も
微笑ましいです。
茶席においても主張し過ぎず、しかしグッと入り込むと繊細な
仕事が見える距離感に好感がもてます。
一方、ガラス本体の形状や、画面の意匠の整理など、もっと
この技法を冴えさせる工夫があるなと感じました。
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透明のガラスであるからこそ映える漆本来の色。そのなかに
描かれた童女の弾けるような楽しい世界。
一瞬ではなく、ゆっくりと時間をかけて発見する喜びとともに
人を笑顔にしていく作品です。
文・撮影= Izumi TK
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