夕焼けの美しい頃の一杯のお茶。
風に揺れると、花びらが舞い降りてきます。
うっすらお茶の色を透かす茶碗は、削って形や厚みを調整する余地を
一切残さず、全神経を集中して轆轤で挽かれた京焼。
本流を求め、高みを目指す心と技は、鍛錬にどれほどの神経を研ぎ澄ました
時間を費やし、いかにして感性を磨くものなのか。
そういったことを想像すると、人生をかけた器に対して、新たなモノの見方、
感じ方、扱い方に出会う気がします。
ほのかなピンクオレンジに染まる桜の下にてほっと一息。
Tosai Sawamura
Φ6.5 x H4.1 五彩五瓷煎茶碗のなかから白瓷・辰砂